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遺言を学ぶ【9】 遺言執行者

投稿日:2018年3月5日

9遺言がある場合、確認すべきことのひとつとして「遺言執行者が指名されているかどうか」があります。

遺言執行者とは遺言に書かれている内容を実現させるために、様々な手続きを行う人です。

例えば、本来は故人の預金口座などを解約する際は、相続人全員の署名と実印がないといけないのですが、遺言執行者は単独の署名捺印で解約が実現できます
(但し、相続人が遺言執行者である場合は、たまに単独の署名捺印ではだめだと言われることがあります。銀行はリスクを負うのを相当懸念しますから。)

 

例えば本来、預金を解約するにあたり、遺言書や遺産分割協議書があれば、その中で預金を受け取る人一人で手続きができるはずなのですが、実務上は相続人全員の署名捺印が必要という銀行は多いようです。
(この実務運用のおかげで相続人の協力が得られないなど、軋轢が発生してしまうこともあります。)

こういう場合に遺言執行者は手続きをスムーズにし、円滑な遺産分割を実現させることができるわけです。

 

遺言執行者は遺言で

遺言執行者を立てたいときは、その旨を遺言で遺しておきます。

遺言で指名されていればほぼ問題なくその方が遺言執行者となるのですが、未成年や破産者はなることができません。

また、遺言で指名がない場合や、指名はされていたけれどもその方も亡くなってしまっているなどの事情がある場合でも、利害関係人が家庭裁判所に遺言執行者選任の申し立てをすることにより、遺言執行者を立てることはできます。

 

遺言執行者を立てるメリット

遺言によって認知や相続人の廃除をするなど、遺言執行者しかできない業務もありますので、そういう場合はいずれかの方法で必ず遺言執行者を選んでおかなくてはなりません。

 

しかし、そういう状況ではなくとも、遺言執行者を選任しておくメリットはあります。

遺言執行者がいなくとも相続人が自分たちで執行できるものはたくさんありますが、相続手続きでは相続人間で利益が対立することも多く、相続人全員の協力が得られられない場合があります。

まさに、そうした場合には遺言の内容を第三者の立場から忠実に、かつ、公平に実行してくれる遺言執行者を指定しておくことが賢明です。

加えて、相続人の一人が遠方に住んでいるなど、日常的に円滑なコミュニケーションが取りづらい場合も、遺言執行者がいれば楽になります。

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