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配偶者優遇の居住権を認める動き。その他にも相続分野の規定を見直す法案が審議入り。

投稿日:2018年6月6日

こんにちは。

今回は、相続関係の規定も多く含まれる民法の改正案のニュースです。

これからますます超高齢社会が進んでいき、2030年代には日本の全人口に対する65歳以上の方の割合が3割を超えるとみられています。

そういう事情もあり、これまでなかなか見直しされることがなかった相続分野の規定を見直す民法改正案が法務省から提出されています。(ちなみに、提出日である3月13日は私の誕生日です。笑)

その法案が本日6月6日衆議院で審議入りしました。

今回の法案が提出された理由は、

 

高齢化の進展等の社会経済情勢の変化に鑑み、相続が開始した場合における配偶者の居住の権利及び遺産分割前における預貯金債権の行使に関する規定の新設、自筆証書遺言の方式の緩和、遺留分の減殺請求権の金銭債権化等を行う必要がある。
これが、この法律案を提出する理由である。

 

とされています。

 

一体、どのような改正案なのでしょうか。
今回「新設」される予定の事項について、改正案に記載のある内容から読み取れる限りで、ごく簡単にですが解説します。

 

 

故人の配偶者に「配偶者居住権」を新設

なんと、自宅について、これまでになかった規定の新設です。

その名も「配偶者居住権(予定)」。

 

故人(被相続人)が亡くなって相続が開始したとき、その故人名義の建物に住んでいた配偶者に、その建物に住める「居住権」を認めるというものです。(遺産分割で居住権についても協議するなど一定の条件あり)

これまで、配偶者と言えども今まで住んでいた家に住み続けるためには、遺産分割により所有権を得る必要がありました。
そのため、建物の価値分を相続することになり、他の資産について相続分が少なくなるという不都合があったのです。

 

しかし今回の改正案はとりわけ配偶者に「居住権」を認め、さらにそれを所有権とは別の権利として登記事項とするようです。

これにより、居住権にも一定の価値は見出すようですが、所有権よりは低くなります。
つまり、その他の財産をその分多めに相続できることになり、配偶者の生活に安定をもたらしやすくなります。

また、この「居住権」の登記について、所有者には登記に協力する義務を課すようですから、他の相続人などが登記に協力してくれないから結局居住権の主張(登記)が出来なかった…ということもなさそうですね。

 

故人の預金に関する規定を新設

今まで聞いたことがある方も多いでしょうが、預金口座をお持ちの方が亡くなり、そのことが金融機関に知れると、原則としてすぐに口座の取引が停止します。(いわゆる「口座凍結」。預入も引出もできなくなる)

預金を下ろすには、相続人全員が実印を1枚の用紙(銀行指定の用紙や遺産分割協議書など)に共同して押印し、印鑑証明書や戸籍などを集めて金融機関に提出して手続きする必要がありました。

 

これについて、今後は

各相続人が本来的に有している「法定相続分」の3分の1を限度として単独で預金が下せるようにする

と改正される予定です。

 

金融機関の実務上の運用にもよるでしょうが、相続人ということが証明できる書類(通常は戸籍謄本ですね)を持参すれば、一人でも預金引き出しの手続きをして一定額下せるようになるってことですね。

 

従来の規定では故人の預金を下ろすのにどうしても時間と労力がかかるため、特に突然亡くなられた場合、葬儀代などの工面でご遺族が困ることも多くありました。

しかし、この改正が通れば、金額に限度はあれど、いくからは迅速に預金を下ろすことができるので色々要りようとなる時期に助かることも多いのではないでしょうか。

 

 

自筆証書遺言、Wordなどで作った財産目録をつけることができるようになる

自筆証書遺言について、現在は「とにかく全部自分の手書きで書いてね」という規定があります。

財産目録などの資料については特に記載はないのですが、「全部自署」とあるので、仮に作るとしても全部手書きが求められることでしょう。

 

しかし、今回の改正案では「遺言と一体として財産目録を添える場合、その財産目録は手書きじゃなくてもOK」としており、WordやExcelで作成した表なども遺言の一部として可能ということになります。

ただし、全てのページの余白などに署名押印するなどの細かい決まりはあります。

 

それでも、これまで完全に手書きしか許されなかった遺言にPCで作成した資料が添付できるようになるのは、時代に即した改正と言えるでしょう。

 

まとめ

いかがでしょうか。

今回は最近ますます注目を集める相続分野における民法改正ということで、気になる方も多いのではないでしょうか。

 

ここに挙げた「新設」系の改正以外にも「変更」がいくつかあるようです。

 

じっくり改正案を見てみたいと言う方は

民法及び家事事件手続法の一部を改正する法律案

をご覧になってみてください。上のリンクから法務省の該当ページへ飛ぶことができます。

 

けっこう量があるので無理して一度に読まなくてもいいですよ。笑
さらに、法律案ということで文体も固いですから…眠くなります。

 

というわけで、今回は、大事なところだけは先にご紹介したため少し急ぎの記事にはなってしまいましたが、また今度時間をかけて解説できればいいなと思っています。

 

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